─過去の一幕・公園─[紡ぐ旋律は、母から聴かされたもの。おぼろげな記憶に残る、数少ないぬくもりを伴うもの]……ん。[ふ、と。空を見ていた視線が移ろう。動いた先には、こちらに近づく見慣れぬ青年が一人]おや。何か、御用ですか?[こてり、と首を傾げて問う。その間も、水音は旋律を紡ぎ続けていた]