─ 神魔の森 ─[領域たる森には、緩く結界を巡らせている。それは、他者の不用意なる立ち入りを拒むが故。それでも、中央に在る『神樹』の存在もあり、完全に閉ざすには至っていない。だから、そこにある恵みを求めて、人が立ち入る事は良くあった]……ん。また、ですかね。[赦しを与えぬ者が境界を超える感触に、僅かに目を細める。最近は思わぬ客人が多い事もあり、人が立ち入れば様子を見に行くのが常となっていたから。この時も、旋律ひとつ、鳴らして気配の近くまで移動して──]