……ん?[気配の主は、人の子の娘。祈るような面持ちで何か探す様子に、ふと、遠い記憶が重なって。……だから、少し、遅かった]何か、お探しですか?[そう、とかけた声にはっと顔を上げた娘の胸元に揺れる十字。そこに宿る光とその感触に覚えがある、と気が付くのは。*]