[呆然とした様子でエントランスに立ち尽くす。出口はすぐそこというのに足はなかなか動いてくれない。見てはいけないと己を守る一方、目を瞑ってはいけないと何処かで囁く声がする。知らずに後悔するよりも知って後悔したいと、そんな心も持ち合わせていて天秤は均衡を崩し、ゆらゆらとどちらに傾くか惑う]