[リック――いや、ティルの言葉を聞けば、
ユリアンの目が見開いた]
本当だよ。いっつも僕に嘘ばかりついてさ。
挙句の果てに、最後の約束も破るなんて、さ。
春に桜見に来なかったから、
どうしたんだと心配してたんだぞ。こっちは……
[そこまで言ってユリアンは口を閉ざし、
そしてしばし静寂が続いただろうか。]
[ふとユリアンはリックに一歩近づいて、
――その額にでこピンをした。ぺちっ]
これで、嘘と約束破りはチャラにしてやるから。
だから全部話せよ。ティルのことも、リックのことも。
[ぽふっと頭を撫でて、その後の*リックの話を静かに待った*]