[次に姿を見せたのはハイリンヒの部屋]そっと手紙をしたため、卓上へ置いた。『この騒ぎ、そもそも何故人狼が居るのか。 自分が何故にそのような疵痕を持つようになったのか、知りたいと思うならば、明日私の部屋を訊ねてくるが良い。 気が向かなかったら別に構わないよ。 それもあなたの選んだ道なのだから。 紅い月の夜にて ザムエル』[男は窓から外へと這いだし、狭い屋根を踏んで自分の部屋へと戻っていった]