[こちらを追わず、留まる様子ににぃ、と笑う]
……待ちの体勢で来る、か。
そんじゃあ……。
[深呼吸、ひとつ。
雷竜と呼吸を合わせ、眼下の地竜と騎竜師を見据え]
……いくぜっ!
[声に応じ、雷竜が口を開く。
生じるのは蒼い雷光。ただし、先とは違い、短い間隔で矢さながらに連続で吐き出されてゆく。
その蒼の乱舞の只中に突っ込むように、薄藍の雷竜が降下する]
……勝負っ!
[連続して放たれる雷光は避けるに容易くはない。
止めるにせよ避けるにせよ、隙を生じさせる事はできるはず、と。
その隙をついて必殺の一撃を繰り出すべく、右手に力を入れた]