─過去の一幕・公園─
……はあ。
まあ、どうやらそうらしいので、それは構わないんですが。
[苦笑しながらの言葉は、近しい者には良く言われる事だったから、特に気にした様子もなく]
……ああ、そうなんですか。それで。
[先の予測が繋がり、目を細める。
母と共に歌を紡いでいた、というひととは、幼い頃に幾度か会った事がある。
その時の事が、ふと、思い出された]
ん、ああ、呼び名は好きにしてくれて構いませんよ。
演奏会にも、来ていただいていたんですか。
いやいや、私はまだまだですから。上には、上がいらっしゃいますし。
[それから、にこりと笑ってのんびりと言う。
謙遜しているわけではなく、素でこう思っているのだから、ある意味タチは悪いかもしれない]