― 回想/最期の刻 ―
は、はい。
[揺れていた意識にアレクセイ>>3:*5の呼びかける声が届く。
いっそ居ない振りをしようかと思ったけれど、彼の言葉は私が部屋の中にいることを確信しているものだったから。
私は一呼吸遅れて答え、扉に近づいた]
大丈夫ですよ?
[顔を見せなければいけないかと思い、細く扉を開いて。
そわそわと落ち着かず、風が窓を鳴らす音に振り返った時だった。背後で扉の閉まる音がして。
私は、柔らかな手に口を塞がれた]
!?
[ただ驚いて振りほどこうとした私の耳に飛び込んできたのは静かな声。そして喉が熱いもので塞がれて]
(役割…?)