……っ![強き輝きは、影を纏いて己を縛する楽士にも、衝撃を与える。影の竜の砕ける音に重ねて響くのは、翼が大気打つ響き。黒と白。二色二対の翼が開き、防壁の如くその身を覆うが、全てを凌ぎきるには至らず。異形表せしそれは、その場に片膝を突いた]……ここまで、とは。ふ……人の子の力……やはり、侮れぬ、ということ、か。[零れ落ちる声は、僅かに掠れたもの]