俺もな。
親父とお袋がいて、お前が居て、家族だと思ってる。
親父とお袋に何かあったとしても、アルが居るから。
俺が傍に居なくても、家族は大丈夫だって、思ってこられた。
学校行く為に村を離れた時も、医者になった今も。
迷わずにやってこられたのは、親父とお袋と、お前のおかげだ。
今までも、これからも。
俺はお前がいないと、駄目なんだ。
だから、もう。
お前を失うかもなんて心配は、させてくれるな。
俺は親父やお袋のように、心配できるのも嬉しいとは思えん。
[握ったままの左手を両手で包んで、これまで伝えてこなかった言葉と思いを、口にした**]