― 目覚めた日/テレーズ宅 ―
[祈り子が、泉の睡蓮に、ずっと傍に居ると誓ってくれた魔と共に宿ることになって、その安らぎが伝わると同時に、祈り子の力は鎮まり、彷徨っていた意識は身体の中へと引き戻された]
はあ…早くみんなに謝りにいかなきゃいけないのに…
[目覚めてすぐは、テレーズや、その両親に泣かれ、子供のように、ぎゅうぎゅうと抱きしめられて慌てた。なんとかきちんと事情を話そうとしたのだけれど、訳は後でいいから、栄養をとって休みなさい、と、再びベッドに押し込まれて現在に至っている]
あれ…?
[さすがに身体は眠り飽きていて、目は冴えたまま、ぼんやりしていたら、玄関の方から、何やら押し問答ぽい気配がして]