ああ、捕らわれた者の話。巫女の次が、何故、その付き人かということ。[眉は寄り、眼は少しだけ、遠くを見る。 己より前に出られれば、自然と歩は緩んだ]単に力ある者を潰すのならば、他にもいたはず。それに、虚は、負の感情を糧にする……彼に、なんらかの縁故のある者、と見るのが妥当か。[顔を上げる。 その先に、人の姿が見えた]