[そろり近付こうと踏み出して白いワンピースが揺れる。
床に触れているはずの靴は足音を奏でてくれない。
付きまとう違和感は目を背けていた現実を突きつけようとしていた。
蹲ったその人の身体が揺れ動く>>377のを見て僅かに目を瞠る。
少女の常識には無かった動きに思う。
隻眼に私の姿が映り込んで見えた。
大浴場では見えていないかのようだったのに、今は違う。
きょろきょろと周りをみてから、また彼を見詰める]
……ん、私を知ってる?
[頷いて自分の名である事を肯定し
名を呼んだその人が自分を呼んだのか確かめようと問い掛ける。
一歩、また一歩と歩み寄り手の届く距離まで寄ると
蹲るその高さにあわせるようにしゃがみこんで小首を傾げた]