―二階廊下―[コンッ、と咳払い。これは本当に残っていた咳を払っただけ。ナータの歩き方は独特だけれど、ゆっくりと上がってくるだけに音はそう大きくない。>>391気づかないまま階段に背を向けて、ぼんやりと時間を潰していた]え?ああ。特に何をしていたわけではないのですが。これだけの部屋を使えるようにするのは大変だったろうなと。[アーベルに声をかけられると、驚いたように振り返る。>>392首を振って苦笑を浮かべた。その向こう、ナータの姿は見えただろうか]