囚われし者 ダーヴィッド

[降り注ぐ全ての雷光を相殺することは出来ず、避けもしなかったためにいくつかは頬や腕を掠めて行く。けれど気力でそれに耐え、交差の一瞬に右手の斧を上方に振り抜いた]

…っしゃあ！！

[柄を持つ手に手応えを感じる。くん、と斧の柄を引き右肩へと落とすと、にぃ、と口端を持ち上げて上昇する雷竜を見た]

まだやるか！？　アーベル！！

[自分もダメージが無いわけでは無かったけれど、張り上げた声は腹の底からの大声だった]