[海にいる面々の多くが巨大イカに攻撃を仕掛けるのにも構わず、本を読んでいるかのように見えたポラリスだったが、] ―――『かの地からは一月もの間天より降る水の恵みが取り払われ、住人達は灼熱に身を焼き焦がさんばかりであった』[67ページに記された一節を読むと本が光り輝いた。そう、ただ本を読んでいるわけではなかったのだ。そのまま光をためた本を巨大イカの胴体見据えて振り下ろせば、光条がポラリスの頭上から――巨大イカにとっては真横から降り注ぐ]