[ライヒアルトの秘術は失敗したのだと思い込んでいるカルメンは、アーベルが何故そんなに険しい顔をするのか解らない。首を傾げながら『幻燈歌』の一節を聞き。] え……? もう一人……。[アーベルやエーリッヒの話を聞いていても中々理解が追いつかなくて、ライヒアルトの秘術についての自分の解釈を言い出せないでいる。ただ、アーベルが右手の甲を晒すと目をパチパチさせて。] それ、は……?[なんて珍しい痣だろう。まるで花のようで、綺麗。]