「どこが大した事はないんですか。
全く……あなたは自身に無頓着過ぎますよ、『記録者』」
[『記録者』。
永劫者──エターナリアとしての、『名』。
それで呼ばれると反論がし難いのは、諸々の仕様故のこと。
故に、薄く笑うだけで何も応えない。
その様子に白羽猫と水晶龍はほぼ同時に、大げさなため息をついた]
「……本当に」
『どうしようもないんですから……』
そこで、綺麗に繋げんでも。
[ため息にこめられる思いを知ってか知らずか、呑気な口調で言って、けらりと笑う。
白羽猫はもう一つため息をつくと、翼を広げて傍らに舞い降りてきた]