クレイグが綴った本をちゃんと読んでみたかったな。 ――…もっと、たくさん、残して欲しいと思ってたよ。[死を悔しいと思える程の生を歩んできたクレイグの言葉の一つ一つが確かに響く。拳握る気配に視線落とせば褪せた紅を帯びる花に気付いた。色こそ違えど左肩に宿したはなと形は酷似して] ほんとに同じしるしなんだな。[その花のお陰で言葉交わす機会は増えた。けれどその花のせいで死神憑きを寄せた。複雑な想い抱き、落ちた呟き。]