[風が吹いた。髪が揺れる。個の意識は消えかけていたはずなのに、何故か感覚が戻っている]………。[この道は知っている。あの物語の終焉の場へと続く道だ。顔を上げて、目を細めた。二度と見ることの出来ないと思った姿がそこにある]