─中庭・屋台村の隅─[どうやら何とか喧しい連中には見つかること無く。少しの間だけ平和な時間が過ぎる。上着を着ず、腕まくりしたワイシャツを着た姿。腕には細かい傷がいくつもついている。そんな状態で樹の根元に座り込み、背を樹に預けた]……ねみぃ。何か一気に疲れが出て来たかも。『一応、気は張ってたものねぇ。無理もないわ』[頭の上に陣取った灰銀が、少しだけ心配げにライヒアルトを見下ろす。当のライヒアルトは襲い来る睡魔に対抗しようと暗翠を閉じて眉を顰めていたり]