[落とされた錘、その意図は察しがついた。
とはいえ、振りきった長柄武器の勢いは、早々止められるものではなく]
……ちっ!
[舌打ち一つ。翼を動かし、急制動をかける事で『半身』を引こう、と試みたのが多少、裏目に出た]
ちょ、そう来ますかいっ!
[上方からの振り下ろし、まともに喰らえば頭が割れる]
……それはかーなり、嫌、かなっ!
[それでも口調が軽いのは性分か。とっさに地を蹴り右へと跳んで回避を試みるが、やや、近い。
がつり、と鈍い音。
錘が左の肩の上を僅かに滑るが、構わずに距離を開けた]
あー、いたた。折れてないとか、ちょっとしたラッキー?
[それでも軽い態度を崩す事無く、再度、『半身』を構えて一つ息を吐いた]