[少女の口から語られたもの。それは彼女の両親が二年前、とある事件に巻き込まれ命を落として居た事。そのときのショックで、自身の成長も止まって居る事。そして、両親の遺言に従い、ペンダントヘッドをアーヴァインに渡す為にこの場所へ訪れたことだった。]
[沈痛な面持ちのアーヴァインに、少女は小さく笑って]
そんなに悲しい顔をなさらないでください。たとえ命は消えてしまっても…思い出は消えないのですから――
これは…生前最も親しくなさってくださったあなたへ、せめてもの形見分け…。良かったら受け取っていただけないでしょうか?
[少女は首から鎖を外し、そっとアーヴァインの手にネックレスを置いた]