─ 道具屋 ─[感情を示すのが下手な青年は、受け取るのもどこか不得手で。視線が彷徨ったのは、照れ隠しの一端。気を許す相手であれば、それと気づくのは容易いか]……ん、まあ、な。[言葉にしないと伝わらない。それはわかっているから、一つ、頷いて。呆れ帯びた声に返して頷く様子に、僅か目を細める。それ以上言葉を継がぬのは、内にある思いを伝え聞いたから。割り切れない部分は、自分だって抱えているから、触れる事はせず]