愛してるなら俺を選べよ。
[クツ、と喉を鳴らし獣は笑う。
選んだからこそ止めに来たとも思いはするが
欲張りな獣はあの時言えずにいた言葉を織り交ぜた]
――…。
[アーベルは祖父に愛されていたのだろうと話から感じる。
感謝の言葉にはふっと笑うように目を伏せて]
どういたしまして?
礼を言われる事じゃないけどな。
ただ、伝えておきたかっただけだ。
勘違いされたままじゃ、――悔いが残る。
[軽い口調で言い添えて、ゆらりとまた尾を振る。
伝わり受け取るような応えがただ嬉しくあった]
ん、自他共に認める男前って事にしといてやるよ。