─工房『Horai』・客室─
[茶を用意するためにイレーネが台所へと向かい。
ゼルギウスが客室に残ったなら視線を向けて口を開く]
それで、依頼についてなのだが。
前回よりも数を多めに頼みたいのだが、良いだろうか。
ゼルギウスの作る物はとても評判が良くてな。
[頼みたい細工と報酬額が書かれたメモをゼルギウスへと見せた。
数は多めだが、報酬も相応の額が書かれている]
それともう一つ。
イレーネの作った物もいくつか譲って欲しい。
宝石細工でも銀細工でも、どちらでも構わない。
身重の身故、今から作れとは言わない。
現在手元にある物で良い。
[どうだろうか、と。
翡翠がゼルギウスをじっと見詰めた]