─広間─
[材料や手順を聞いては書き記し。いくつか教えてもらった後にかかる声]
うん、やってみる。
ありがとうオトさん。
作ったら食べてもらうから覚悟してね。
[何を覚悟するのかと言う突っ込みは入っただろうか。笑んで礼を言うと、書き記した紙を両手で揃えた。ふと広間を見回すと、新たに来た者が食事を始めてたり、いつの間にか服屋が開かれていたりして、縹色を瞬く]
[その中で食事する幼馴染を見つけて、眉根を寄せた。それは不快感に顔を歪ませていると言うよりは、どこか悲しげな、寂しげなものだったか。ハインリヒやローザに撫でられる様を見たなら、少しむっとしたことだろう。紅茶を貰い、スコーン確保すると、両手で持って小動物よろしくもぐもぐと食べ始めるのだった]