[これ以上の攻撃を受けるのは、多分危険。
だからこそ、砂嵐を放って僅かに時間を稼ごうとした。
その間に詠唱するのは、それまでの術より手がかかるから]
『左手には大気、右には炎を。大気、炎を煽りてその力を高めよ。炎、大気を揺らしその力を付与せよ。大気と炎、融合し、大いなる力となりて我が元へ……』
[詠唱の間に砂嵐が消える。そうして、相手もここで巻く引きを図っていることを知る。
放たれた光弾は此方の術の完成より少し早く、それの威力は察する事が出来た、から]
「言霊の継承者」エラリーの名の元に、二つの力、我に従え!!
……『風炎(フェーン)』!!
[放つのは熱波。光弾もろとも相手を飲み込もうと陽炎を揺らして]