[>>231意味ありげに繋がる声に、僅かに眉を顰めるものの、 そのときは言葉を発さずに相手を見たまま] 力加減がわからん。[不満が返れば、もう少し頑丈に作ればいいものを、と、 彼の主に向かってこぼしそうになるが、 また別のことを思いついて首を振るにとどめる。 取り出した柘榴を手の上で弾ませる。 力加減の試しにと思うが、もとより二つしかないそれを投げ尽くしてしまうのはもったいない気がした。 揺らされる柘榴に対する返事は、「ああ」と短いもの。 風に乗り行く男とは反対の方へ、歩き出す**]