─二階・(5)の部屋─
……大きなお世話だ。
[ハインリヒの言葉>>451に小さく呟いた言葉は、イレーネにはぎりぎりで聞き取れるか。
ともあれ、部屋の中へと踏み込み、中を見回す。
繁茂するいばらは、ここも変わらず。
濃い緑は、目をひきつけた]
……衣裳部屋、日用品ときたわけだが。
ここも、物置の類……か?
[目に付くのは、いばらに絡め取られたテーブルと椅子が数脚。
ぱっと見ただけでは、それらが機能していた部屋なのか、それとも使われなくなったそれらを押し込んでおいた部屋なのかは、判別がつかなかった]