― 目覚めた日/テレーズ宅 ―
[友達をやめられてしまいそうな理由なら、沢山あると思うけれど、重ねた手と重ねられた言葉と、何よりもいつもと変わらぬソーヤの笑顔が、そんなのは理由にならない、と、雄弁に語っていた]
うん、そうだね。変わらない。
…ありがとう、ソーヤ。
クレーも、ありがとうね。
[どんなことがあっても変わらない友人と、自分を見失っていた時にその存在を思い出させてくれた彼の相棒に、安堵と感謝と、いろいろなものを全部こめて、ふわりと柔らかい笑顔を返す]
でも、僕は、もう少し強くなりたいなあ。
[それから、半分支えられたままの体勢から、頑張って真っすぐに身体を伸ばし、むう、と、少し顔をしかめた]