[視界を防ぐ灰色の流れが薄っすらと開く。 その中へ飛び込むように、裸足の爪先が床を蹴った。 両手で目を庇いながら爆風の跡へと飛び込んでいく。 文字通り、“飛び”込んで。 煙の中には破損したモニターの破片が転がり、 一部が炎上を起こしていた。 モニターをメインに爆破したのではないようだが、 ほぼ全てのモニターは使い物にはなっていない。 ふと、上を見る]――上、見える。