─中庭・屋台村の隅─うん、煩くならないようにしてゆきます。[そうして精霊に頼んだのだ。だから外からの接触は妨げても、彼女たちが中から出てくる人を止めることはない]え…?[名前を呼ばれて思わず足の動きが鈍くなる。足を止めるよりも先に腕を掴まれた。驚きと混乱。すこし呆然としたように、瑠璃が振り仰いだ暗翠を見上げる]