[持ち前の長いコンパスでその場を離れようとしたのだが]……………。[自分を飛び越え前へと現れた女性を見、足を止める]…………興味無い。[紡ぎ出されるのは短い拒否の言葉。向けられる意味深な言葉も、満面の笑みも、バレンには何の感慨も起こさせないらしい。すっと目の前の人物から視線を逸らすと、歩む方向を右へと変えてまた離れようと足を動かした。メタリックの龍だけは、肩の上から明滅させた赤い目を少女へと向けている]