[天井の穴に取り付くと、思ったよりそれは小さくて。 フィルタの外れた通気口か何かだろうか。 翼を広げた状態では入れない。 上体を穴に押し込むと、翼を畳み――滑り落ちそうになる身を どうにか支えるようにと羽先を爪に変えて入り口に食い込ませる。 腕の力も使って這い上がればそこは狭く暗い闇の中]――怖く、ないもん。風、吹いてる。何処かに繋がってる。外に――。[翼を触覚のように体の前に伸ばして、 道の続く先を手探りしながら這い進む。 その内、明るい光が見えてくると*信じて*]