[台所は、薬の匂いと怪我人の出入りで、結構混雑していた。男はその合間を縫うようにして、野菜と肉を探し出す]
蕪に、じゃがいも、「人参」、タマネギ、「グリンピース」、に「セロリ」、マッシュルームと、鶏肉か、よし。
[人の好き嫌いなぞ、元より知った事ではないというか、そもそも知らない。ざくざくざくと野菜も肉も大きく切って、水を張った大鍋に放り込んだ]
えーと、香草…と、あったあった。おおちゃんと束にしてあるじゃねえの。
[最後に香草の束を入れ、時々灰汁取りをしながら煮込んで味を整えれば、夜までには大量の*『鶏肉のポトフ』が出来上がるだろう*]