[握られた右手と、ネイルハンマー。そこに重ねられたryouのてを見て、] うん、三人で、一緒に。此処から抜け出すために。[僕は小さく頷いた。] もし、無事に抜け出すことが出来たら。 会おうよ、ryouも。 僕と七重姉は、昔から知ってる仲だから簡単に会えるけど、 ――でも、僕はryouとも会いたいし、会いに行くよ? せっかく知り合えたし、ここまで乗り越えてきたんだから、 向こうに着いたらはいさようならでは、あまりにも悲しすぎるんじゃない?