[ただ、走り出した子供が廊下でうっかりと転んだ時。水晶龍は、それまでの躊躇を忘れ、その前に姿を現していた]『……大丈夫かしら?』[顔を上げ、きょとり、と瞬いた真紅を覗き込みつつ、投げた問いかけ。子供はしばし、じぃ、と水晶龍を見上げ、それから]やと、でてきて、くれ、た。[こう言って、本当に嬉しそうに。わらった]