― 狭間 ―[複雑な色、無理もないと眉を下げる。唯、触れ得た感覚が嬉しくて、その指に掌を重ねた。その頃にはきっともう、涙は痕だけ残して止まっている。]……そっか。私…ライさんが、あんなに重い…花、背負ってた事も知らなくて。[声が返るまでの躊躇い>>486が、彼の、朱花の葛藤を表しているようで。それでも見逃したくなくて口を噤む暫しの間、視軸を彼の相貌へ置いた儘。後、紡がれる科白には、少し瞼を押し上げた。]ライさん、いつも一人で頑張ろうとしてたから。…力に成れてたなら、嬉しい、なぁ…。