― 回想 ―
貴重な話が聞けそうじゃ。通しなさい。
[戻った後は手を組み額につけて詰所の奥で押し黙っていた。暫くすると押し問答の気配がしたので、団員に短く声をかけ、ベアトリーチェとウェンデルを部屋に入れた。
一通りの話が終わるまで、黙して先を促す]
ご無事で何よりじゃ。
アーヴ殿とも面識がおありじゃったか。
[大きく息を吐いてまずそう言った]
仰るとおり一種の呪術とも言えるかもしれませんな。
結社が何故活動を続けているのか。それは抱えている能力者達が人狼と出会いやすいことにありますでの。儂のように現役から退いてこれる者は少ない。
[いつ命を落とすかもしれない、その覚悟は皆つけている。少なくとも表面上はそう振舞える者だけが結社の印を得る]