そんな黒い炎が…れでぃあの炎なわけない…のっ[ヴィノールの纏う水泡が、迎撃するように炎に向かっていく。勢いの殺しきれなかった炎がヴィノールの足を焼いても、虚ろな瞳でヴィノールはレディアを見つめていた]だいじょうぶ、だよ…だいじょう、ぶ。ぼくが…助けてあげ、る。[前に突き出したヴィノールの両手から、氷塊が発射され、真っ直ぐにレディアの元へと向かう途中で、唐突にバラバラに砕け散った。破片のいくつかがヴィノールの頬を掠め、小さく血が滲んでも、ひたすらに戯言を呟き続けている]