─自宅・自室─
……ん。
[不意に訪れる目覚め。
記憶の夢が一年前の事件に至る前に目が覚めたのは、それを忌避するが故か]
あれ……ここ……。
[ぼんやりとした視界に映るのは、見慣れた自分の部屋。
何となく起きるのが気だるくてそのまま寝転んでいると、いつもなら部屋には入らない隼が覗き込むようにして見つめているのに気がついた]
ハルフェ……ん、大丈夫。大丈夫だ……。
[呟きながら手を伸ばし、その翼を撫でる。
それから、大きく、息を吐いて]
これで……終わった、のかな?
[終わったのなら、と。続く言葉は、今はまだ、*音にはならない*]