いや。
俺はお前のことを家族だとは思っているが。
妹とは思っていないぞ。
[迷い無く言い切り、真正面から彼女を見つめ、続ける]
確かに、最初お前が家に来た時は妹が出来たようなもんだと思ってたぞ。
血の繋がりは無いが、一緒に暮らしているから家族だと思って。
この村を離れる時だって、お前はずっと家にいるもんだと思っていた。
でも、何度目の帰省だったか、お前が仕事を決めて家を出たと知った時。
俺が道を決めた様に、お前だってどこにだって行けて、自由で。
望むなら、俺達からいつでも離れていける。
血の繋がりが無い以上、他人から見たら赤の他人なんだってことを、初めて気付いた。
だけど、それと同時にな。
離れてたって、お前が大事で、失いたくないのは変わらんことも、気付いた。