― 地下墓地 ― 殺した事実は変わりません。 愉しむことを知らなかっただけで、哀しみもしてませんでした。 あの頃の私は。[狼狽える彼>>497に私はゆるく首を振って、その指を包んだ] だって、あなたが残るというから。 一人になるのは寂しいと、今の私は知ってしまっているから。 独りになりたくないし、したくないんです。[叫ぶような声に、私は困って眉を下げた。彼の望みを無碍にもしたくない。したくないけれど。握られたこの手を離したくも、ない]