― →アーヴァインの部屋 ― ………。[飾られているアーヴァインの肖像画の前に立ち、見つめた。佇んだ後は、重厚な造りの書き物机に向かい、幾つかの引き出しを探り、油紙を取り出す。懐から取り出すのは、先に毟った人狼の毛。それを保存するかのように包み終え、懐に再度入れた。] オードリー様、どうされました?[それが終わった頃、先に訪れたのはオードリーだった。机に持たれ掛け、窓と昇りつつある月を背に、男は問いかける。]