[あの区画は今、立ち入り禁止になっている。恐らくはこの先も閉鎖が続くのだろう。見せ付けるかのように仰々しい鎖が隔壁に取り付けられている。PSIが恐ろしいものだと人々に植え付けようとするように。…馬鹿馬鹿しい。体験しなければ、あの恐怖が分かるとは思えない。隣人すら疑って殺しあう、あの狂気が。……やめやめ。今はそれについては考えないようにしようと決めたんだ。恐怖や憎悪に負ける前に、生き残った者の務めを果たすために]