―工房『Horai』客室―[家主たちのいない間はカップを揺らしつつ、ミハエルと同じように窓の外を見て。程無くイレーネが戻って来れば、視線を室内に戻した]あら、素敵……[机の上に開かれた包み、現れたその中身を横から見て、ほう、と感嘆を洩らす。微かな雨音が耳に届いた]