― 空間のひとつ ―
[熱波の壁を幾つかは貫いたようだが>>501、同じように幾つかは壁に遮られ押し戻され。だから受けた衝撃は恐らく、自身の光弾の持つ其れも加算されていた。
空中で体勢を立て直すのは至難。
脚から地に落ちるようにするのが精一杯で]
ぃ、…たたた。
[咄嗟に息を止めたが漏らした声の隙を突いてナカまで焼かれたのだろう、零れた声は酷くかさ付いている。
押し込まれた大気を吐き出すかに溢れる咳も水分が薄れた其れ]
……ああ、すみません。
[途端、ひやりと大気のいろが変わる。
混じる魔力から彼の力と判るから、謝罪の言葉を落としてから]