―菜園―
ディル導師、お話したいことが、菜園でお待ちしております。
[そう伝えて、どれくらいの時間がたったか。
たいした時間はたってないはずなのだが、この待つ時間とても長く感じる。
自分が始めて、この地に来たとき、見たこともない景色に戸惑いながら、唯一見たことのある、人の暮らしの気配、この菜園に惹かれるようにしていた。
そこであった人物、それは見たこともない格好で大人の姿をした男性で、私は、粗末な毛皮と稚拙な槍を手にその人に警戒をしていた。
そんな自分に彼は…]
懐かしいですね…もう、ここにきてからの時間の方が長くなるころでしょうか。
[その彼と出会った場所で、今はその人が来るのを待っている]
覚悟は…決めたつもりなんですけどね…
[誰もいないのに告いでてしまう独り言は緊張のためか]